秋川牧園へようこそ
STORY #1
2016年 中途入社
マーケティング室(マーケティング)
秋川牧園のブランディング業務、SNSなどの情報発信やPR活動に携わる。
ひろこちゃん
あきこちゃん
秋川牧園にはUターンで入社する社員も少なくありませんが、その背景は本当にさまざま。永井の場合は、迷いの中の決断だったといいます。
「学生時代に大阪へ出て、就職・結婚・出産を経験しました。大阪は大好きな街なのでUターンはまったく予想外。でも家族のことや自分のこと、いろんな理由から実家のある山口への帰郷を決めました。」
当時は葛藤もあったそう。
「喪失感や不安は大きかったです。その隙間を埋めたくて、帰郷後は昔から憧れていたブライダルの仕事に就きました。楽しかった反面、子育てとの両立はやはり難しくて…。もう一度、家族や自分の未来をじっくり考えたときに見つけたのが秋川牧園でした。」
“食”を仕事にする。それは永井にとって出会いでした。
「長く続けられる仕事。年齢や経験を強みにできる仕事。私が求めていたことが“食”にはあると気づいたんです。」
そんな永井にとって、家族を秋川牧園へ招待することは、どんな経験となったのでしょうか。
MUTSUMI RANCH
3人がまず訪れたのは、直営牧場『むつみ牧場』。フリーバーン方式と呼ばれる牛が自由に歩き回れる飼育方法で約80頭の乳牛が育てられています。
永井 「2人は牛さん見るの初めてやね。」
ひろこ 「かわいい!」
あきこ 「ちょっと怖い…。」
この日は特別に餌やりを手伝わせてもらえることに。
手嶋 「これはチモシーという牧草。この子たちはまだ若いから、体を大きくする栄養豊富な牧草をあげています。餌は牛の成長に合わせて細かく変えているんですよ。」
搾乳期間中の乳牛に与える餌の原料となるトウモロコシと大豆は、遺伝子組換えの混入を防ぐために分別生産流通管理したものを与えています。トウモロコシはポストハーベストフリー※。牛が食べたものはやがて人の体に入ってくる。だから安心安全には細心の注意を払っています。
性格も体調も異なる牛たち。その一頭一頭を、心を込めて育てている手嶋さんたちの姿は、親が子どもを思う気持ちとも重なります。
※作物を収穫後、海外から輸送する際に虫害やいたみを防ぐための農薬を使用しないこと。
SHINOME MITANI FARM
次にやってきたのは直営鶏卵場『篠目三谷農場』です。
あきこ 「鶏さんだ!」
福田 「農場全体でだいたい7万2千羽いて、毎日6万個くらい卵を産みます。」
ひろこ・あきこ 「すごーい!」
永井 「毎日食べている卵はこうやって育てられているんよ。」
餌は植物由来で、人が食べられるほど安心安全※。
福田 「卵の品質には鶏が食べたものがダイレクトに現れます。だから妥協はしません。」
鶏舎は鶏へのストレスを減らすため、自然の光や風を取り入れられる開放型鶏舎を採用しています。
福田 「開放型鶏舎は自然と近い分、大変なこともあります。気候は日々変化しますし、時に過酷です。安定した環境をつくるため、毎日人がこまめに様子を見ながらお世話しています。」
鶏たちが健康に暮らせるよう、福田さんたちは手間を惜しみません。
※飼料は遺伝子組換え原料の混入防止のため分別生産流通管理したトウモロコシ・大豆を使用、トウモロコシは収穫後農薬不使用
(作物を収穫後、海外から輸送する際に虫害やいたみを防ぐための農薬を使用しないこと)。
SHIPPING CENTER
最後は商品を梱包しお客さまのもとへと出荷する『出荷センター』へ。
林 「ここでは秋川牧園の商品を箱に詰めて、お客さまのところへ届ける準備をしています。多いときだと1日に600〜700個くらい作業するんですよ。」
あきこ 「そんなにいっぱい!」
ひろこ 「箱に入れるのは大変ですか?」
林 「硬いものや柔らかいものがあるので、傷まないように詰めるのは少し大変です。緩衝材をまいたり、箱に詰める順番を工夫したりして、スタッフ全員で細心の注意を払っています。」
そうして箱詰めされた商品は大切にトラックへ積み込まれ、全国へ発送されます。生産者から渡されたバトンを全国のお客さまへとつなぐ。配送センターで働く人たちは最終ランナーとして責任を持って仕事に取り組んでいます。
今回見たり触れたりしたものは、とても楽しい思い出となったよう。
「ひろこは絵日記に書いてくれていたし、あきこはあまり飲まなかった牛乳をよく飲むようになりました。楽しい時間を通じて、命をいただくことのリアルを見せることができたかな。」
そんな子どもたちの姿は永井にとって大きな励みになるといいます。
「長女が学校の文集で、将来なりたい職業の欄に“ママと同じ仕事”と書いてくれたことがあります。この仕事を選んで良かったなとうれしくなりました。」
考え方にも変化があったそうです。
「今でも都会的なものは好きですけど、自分の人生を満たすってそれだけではない。以前よりも心や環境に余裕のある中で、家族の時間を楽しみ、この土地でできることを増やす。努力こそ必要ですが、そうすればちゃんと満たされていくんです。」
地元に戻るってたしかにいいことですと話す永井の笑顔からは、やわらかな充実感がにじみ出ています。